ボルボV70 可変バルブ付きのカムシャフトシール交換

   

ボルボV70 可変バルブ付きのカムシャフトシール交換

2016.07.14

今回は先週車検整備をさせていただきました初代ボルボV70(2000年式、YV!LW~)の修理です。

ちょうどドライブベルトの下付近からエンジンオイル漏れが見受けられましたのでタイミングベルトの付近を確認するためにタイミングベルトカバーを取り外しました。

タイミングベルトの上部にかかっている歯車のプーリがカムシャフトのプーリになりますが、向かって右側がインテーク(吸気)側・向かって左側がエキゾースト(排気)側のカムシャフトになります。

この両プーリの下付近に全体的にエンジンオイルのにじみがあるので、このカムシャフトプーリの奥にある「カムシャフトフロント側シール」からのオイルにじみだと見受けられます。

ということで、このカムシャフトのフロントシールを交換しようと思うのですが・・・・

画像を見ていただくと、インテーク側とエキゾースト側のカムシャフトのプーリの形状が違うのがお分かりになられると思います。

このエンジンは矢印のある「インテーク側」が「可変バルブ」という機構が付いています。

エンジンオイルの油圧を利用してカムシャフトの位置をずらし?てバルブタイミングを最適にするというものですが、ちょっと複雑なのでここでは省きます(^_^;)

このエンジンではエキゾースト側のカムシャフトプーリの脱着はプーリに空いている7個の「穴」にレンチで固定してボルト3本を外して同じ位置でまた取り付ける・・・・という感じで簡単なのですが、可変バルブがついているインテーク側がそういった「穴」がないので、センターの取り付けボルトを緩めることができません。

緩めようとするとカムシャフトが固定されていないので一緒に回ってしまします。

ではどうするかというと、リア側に専用の「特殊工具」を取り付けてカムシャフトを固定します。

リア側のカムシャフトの位置(インテーク側にはカムシャフトセンサーがついているのでそれを外します)はこんな感じに・・・

こんな感じに専用の工具を取り付けられるようになっていて、この位置でカムシャフトの位置を固定できるようになっています。

ターボ付きの車はダクトなどもあり、もっとやりにくいです。

このような作業を経て、フロントのカムシャフトプーリを取り外しと・・・

ようやくこんな感じでカムシャフトのフロントシールが見えてきます。

交換して再度逆の順序で組み付けていきます。

車の整備にはこうして色々な工具が必要となってきますので、ほんとに色々と設備投資にお金がかかってしまします。。。。(>_<)(>_<)(>_<)

せいや。
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